全然本を読まなくなってしまいこのブログのタイトルに完全に名前負けしてます。スートです。
そうはいっても西尾維新の新刊が出たら購入し読むのはもはや体に染みついたルーティーン。
てことで『掟上今日子の乗車券』読みました～
前回の『掟上今日子の色見本』の巻末には次回作は『掟上今日子の五線譜』と書いてあったのでみんな？？？だったと思います。笑
でも目次をみると五線譜（序曲）とあったので
「ああ、いつもの西尾先生の書きたくなっちゃったパターンか（笑）」
「メフィストの方がはやくなっちゃったんだな…」
って納得できました（笑）
ところで美少年シリーズの新刊10月に出るなんて知らなかったわ。
忘れちゃってたね。今日子さんもびっくり。
さて、感想といってもたいしたことないですがネタバレ含みますので
これから読むよ～って方はご留意を。
今回は序文と五線譜の繋がりの話を合わせて全部で7つの短編です。
今回は厄介くんではなく語り部は親切さん。
基本的に忘却探偵シリーズは「最速」がアイデンティティだからというのもあるけど
ひとつの事件に対してすべてを解明はしないんですよね。
普通のミステリーっていわゆるきちんと謎解きするんですけどこのシリーズはたとえば「この事件はハウダニット」のみ、「この事件はワイダニットのみ」のように一部だけを取り扱うってのが多い気がします。
けっこう現実の探偵ってそんな感じじゃないかなと(いや、知らんけど)
実際の探偵はホームズみたいに万能ではなく一定の解釈だけ与えて終わるみたいな。作中での今日子さんの謎解きもそれが正しかったってなってるとこは少ないんですよね。
ミステリーものではわりと風変りなジャンルだと勝手に思ってます。
第一枚「寝台特急の事件」
出てくる容疑者の名前が仮の名前だったのは何だったんだろう。結構名前に意味を持たせる西尾先生がそうしたんだからなんかあると踏んでたけどなにもなかった（笑）
作中でも触れてるけど犯人の考えは論理的ではないよね。。
でも入れ替わりのトリックってわりと常套だけど被害者と入れ替わるってのはなかなか新しくて好きでした！もっと長編とかでこのトリック使って読みたくなりましたね。
第二枚「妹殺しの事件」
早速さっき言っていた「ワイダニット」のみを考える話。老紳士とかでてくると旅行記思い出す。あとモリアーティ教授。
旅先で出会った裁判官の老紳士からある事件の話を聞かされて動機のみを考えるという話。こういう過去の話だとだれが死ぬんだろうっていう怖さがないから安心して読める（笑）←ミステリー向いてない
なんか掟上シリーズは「納得」より「意外性」で殴る。って感じですよね。
まあミステリーはまじかって思わせたもん勝ちだからいいんでしょうけど。
ちなみに一番この話がムナクソでした。
第三枚「高速艇での事件」
救命措置までできる今日子さんなにもの（笑）
この短編はミステリーとしても面白かったけど伏線が多かった気がします
とりあえずはっといたろ！的なもんかもしれませんけどいつか回収されると嬉しいな。まあ今日子さんを狙ってたかもしれないっていうのも単なる親切さんの思い過ごしかもしれないですけど。
第四枚「水上飛行機の事件」
最初の忘却メモから25歳がなくなってたの気になったけどとくになにもなかったぽい。
思わせぶりだなあ（笑）
この事件はなんかサービスって感じですね、実際こんな対応良くないでしょ笑
ミステリー的には単純かつ納得もいったし事件てきにもほんわか？してて好きでした！
第五枚「観光バスの事件」
おっと、厄介くんかな？？ここで親切さんが第一容疑者というまあ王道展開ですよね。
ここは「ハウダニット」のみに焦点を当てていて、つまるところ空間ではなく精神的な密室殺人の話でした。厄介くんも背が高いと思ってたけど親切さんもそういえば高身長だったな。
忘却探偵シリーズは先にも言ったように事件の一部を切り取ることが多いのでなかなか犯人に感情移入できませんね。婚姻届とか遺言書みたく長編だとそこは解消されるんですけど（笑）
五線譜「序曲」
おおお厄介くんと親切さんが絡むの初めてか！！忘れたけどなんか嬉しいｗ
でもこの厄介くんの語り部でないときのかませ感半端ない。喋れば喋るほど雑魚臭するのが阿良々木くんを感じますね。
けっこうラストで「いままでしてきたことはこのためだった」っての先生好きよね、戯言シリーズも割とそんな感じだし。
全体的に密室が多かったのかな？
列車の走る密室、高速艇の密室、水上飛行機内の密室、バス内での心理的な密室、無人島の密室にケース、コントラバスの密室。
いつもどおりの網羅推理は推理がこれだ！ってなりますしあとひさしぶりに
「今なんとおっしゃいました？」や「私にはこの事件の犯人が最初からわかっていました」がみれて嬉しかったです！
ところでりすかと緋色の英雄はまだですか？？
